原付で多い違反にはどんなものがある?
自動車でもバイクでも、交通違反をすれば警察に検挙されます。
バイクの場合、排気量が50cc以下の原付車両はそのほかのバイク車両と比較すると、なんと検挙率は3倍も多いという統計があります。
どうして原付は検挙率が高いのでしょうか?
原付の検挙利率が高い1つ目の理由は、原付の免許取得においては実技試験が不要で、筆記試験のみで免許が取れるという現状があります。
手軽に免許を取得できる反面、自動車やバイクの免許と比較すると様々な制約があります。
例えば原付で二人乗りは禁止ですし、走行の際の最高速度は30km/hと規定されています。
他のバイクでは問題ないことでも、原付にとってはアウトとなってしまうことが少なくありません。
2つ目の理由は、通勤や通学に使う人が多いという点です。
自転車に乗る感覚で原付を運転するドライバーも多く、ついつい道路交通法を無視した危険走行をするケースも少なくありません。
それでは、具体的に原付が検挙される違反行為にはどのようなものがあるのでしょうか。
最も多いのは、最高速度違反です。
原付の最高法定速度は道路ごとに規定されている最高速度よりも低いケースが多いですし、ほかのバイク車両や自動車と同じスピードで走行すると、原付のみが速度違反となるケースは少なくありません。
次に多いのは一時停止違反で、これは原付車両だけでなくバイクでも多くみられる違反行為です。
ライダーは一時停止したつもりでも完全に停止できていなかったり、自転車の感覚で運転してしまい、一時停止ラインでは低速走行しながら安全を確認しただけで停止しなかったという人も多くいます。
その他には、一方通行の道路を逆走するなど通行禁止の場所に進入することによる検挙をはじめ、信号無視や整備不良な状態で運転するなどの検挙が多い傾向にあります。
警察の目も厳しい
原付の交通違反に関しては警察も理解しており、厳しく取り締まりを行っています。
原付は車両数も多いため、ほかのバイクと比較すると検挙数はとても高くなっています。
しかし検挙数が高いだけでなく、車両数に対する検挙割合という点でも原付は高いため、警察の目も厳しくなっているのです。
他のバイクと比較して手軽に運転出来て小回りが利き、購入費用やメンテナンスの点でリーズナブルな原付は、日本市場では高い人気があります。
今後は排ガス規制をクリアするための開発費用などが車体価格に反映され、購入価格が上がる可能性はあります。
しかし自動車離れが進む昨今においては、原付人気は今後も衰える可能性は低いと考えられています。
たくさんの原付が走行する環境だからこそ、交通ルールを守った安全運転を心掛けたいものです。