覆面パトカーにはどんな車種がある?
覆面パトカーには、大きく2種類があります。
1つ目はドラマや映画の中で刑事が乗っているような機動捜査車両と呼ばれるもの、そして2つ目は交通違反車両を取り締まるための目的で使われる覆面パトカーです。
覆面パトカーに使われる車両には様々な車種がありますが、その中でも多く採用されているのはトヨタのクラウンやマークXなどです。
その他にもスバルのレガシィや日産のティアナ、スズキのキザシなど、多くの車種が覆面パトカーとして採用されています。
どの車種を見ても、市場に多く流通している車種で、ほかの車と比較して目立ちにくいという共通の特徴があります。
トヨタのクラウンやマークXが採用されることが多いのも、そうした理由によるものです。
特に機動捜査目的で使われる覆面パトカーの場合、一目で警察車両だと分かってしまうことは尾行の際にはマイナスとなってしまいます。
そのため、カモフラージュしやすい車種が選ばれやすいのです。
トヨタのクラウンが覆面パトカーとして多く採用されていることには、ほかにも理由があります。
それは、パトカーの規格がもともとクラウンをベースにしてきたという背景です。
トヨタが純国産の乗用車として初代クラウンを発売したのは、1955年までさかのぼります。
この初代クラウンをベースとして、初代のパトカーが作られました。
これはトヨタ・パトロールと呼ばれており、クランをベースにしながらも、市場に流通しているクラウンとは明らかに異なるハイスペックな装備を搭載したパトカーでした。
その後、時代の流れとともにパトカーのスペックがニーズや目的に応じてブラッシュアップされると同時に、純国産の乗用車の車種が増えたことでパトカーとして採用される車種が多岐にわたり始めました。
そのため現在では、クラウンを採用している覆面パトカーでも、搭載しているエンジンやシャシ、ボンネットなどはすべてクラウンのスペックと変わりません。
覆面パトカーの特徴とは?
覆面パトカーは、外見は一般車両と変わりません。
しかし警察車両のため、赤色灯やサイレンなどパトカーとして機能するために必要な装備は搭載されています。
緊急時以外には室内に収納できることが多く、目的や用途に応じて車外に設置するかどうかを決めることができます。
例えば捜査対象車両を尾行する場合、赤色灯が車外に出ていたのでは、すぐに警察車両だとばれてしまい尾行の効果がなくなってしまうでしょう。
この場合には一般車両だと思わせるために、警察車両だと一目でわかるような装備は車内に収納しておきます。
しかし交通違反の取り締まりを目的として活動する場合には、周囲の車両から警察車両だと認識されることによって違反の抑止力となります。
一般道路でも高速道路でも、覆面パトカーには交通違反を取り締まる権限があります。
覆面パトカーだからと言って見逃してくれるというわけではありません。